中高年の意図しない体重減少は認知症につながる可能性が・・・

中年期から高齢期にかけて体重が減少すると、記憶力と思考力が低下するリスクが高まり、これが認知症につながる可能性があることが、米メイヨークリニック(ロチェスター)のRosebud Roberts氏らの研究で示唆されました。研究論文は、「JAMA Neurology」オンライン版に2月1日掲載されました。

Roberts氏らは、10年ごとに体重が11ポンド(約5kg)減少すると、知的能力が低下するリスクが24%ほど高まる可能性があることを示されました。

同氏らは、2004年に開始したメイヨークリニック加齢研究に参加した70歳以上の男女約2,900人のデータを集めた。中年期の身長・体重の測定値は診療録から入手した。平均4年以上の追跡調査中、524人に記憶力や思考力の低下(軽度認知障害:MCI)がみられました。

MCI患者は高齢であるか、もしくはアルツハイマー病のリスク上昇に関連する遺伝子突然変異であるAPOE e4対立遺伝子を保有している傾向がありました。また、精神的に健康なままであった人よりも、糖尿病、高血圧を有する可能性が高く、脳卒中または心疾患の既往がある可能性が高かったということです。

さらにMCI患者は、精神的に健康であった人に比較して、中年期以降10年あたりの体重変化も大きく、精神的に健康な人の2.6ポンド(約1.2kg)に対し、MCI患者は4.4ポンド(約2kg)減少していたということです。

Roberts氏は、「知的能力が早期に低下した成人の約5~15%は認知症に進行する。医師は、特に理由がないのに体重が減少している患者を監視すべきで、意図しない体重減少は、精神機能が低下する可能性のある患者の特定に役立つかもしれない」と述べています。(HealthDay News 2016年2月1日)