ホヤからプラズマローゲン抽出

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■ホヤからプラズマローゲン抽出

ホヤは他の水産動物よりも多くのプラズマローゲンを含んでいることが東北大学大学院農学研究科の宮澤陽夫教授の研究から分かっています。
牛脳や陸生動物の神経組織よりも食経験があるため、ホヤからより安全なプラズマローゲンを抽出しました。

■プラズマローゲンとは

プラズマローゲンとは体内にある抗酸化作用をもったリン脂質の一種です。
ヒトの脳は乾燥重量の65%が脂質からできています。さらに、そのうち2分の1がリン脂質で、コレステロールが4分の1、糖脂質が4分の1となっています。リン脂質の30%をホスファチルエタノールアミン(PE)が占め、PEにはアルケニルアシル構造のエタノールアミンプラズマローゲン(単にプラズマローゲン)が含まれます。

プラズマローゲンは人体のリン脂質の薬18%を占めており、特に脳神経細胞に多く含まれています。中でも、ホヤ由来のプラズマローゲンは健康増進効果がある必須脂肪酸のDHAやEPAを構造に多く含んでいることが分かっています。

■プラズマローゲンの脳神経細胞の保護効果

 マウスの脳由来神経芽細胞腫による実験では、神経細胞は低栄養状態や酸化ストレスを与えられた培地では容易にアポートシス(細胞死)を引き起こしますが、プラズマローゲンを加えていくと濃度依存的にアポートシスの誘発が防止されることが分かっています。神経細胞のアポートシスは脳の老化や神経退化において注目されています。

プラズマローゲンはストレスに感受性の高い脳神経細胞の重要な保護・防御物質であるといえます。

また、プラズマローゲンは活性酸素やラジカルなどを補足する抗酸化性を示します。神経細胞シナプス膜の流動柔軟性にも関与しており脳の情報交換と伝達にも必要な物質となっています。

■認知症とプラズマローゲン

 高齢化社会が進む現代では、認知症とくにアルツハイマー型認知症の予防が大きな課題となっています。そんな中、米国の医学信門氏では「アルツハイマー型認知症患者の脳でプラズマローゲンが減少している」という発表がありました。健康な人の脳ではPEの60%がプラズマローゲンですが、アルツハイマー脳ではプラズマローゲン濃度が20~30%も低い値となっています。
プラズマローゲンの投与が認知症の予防・改善のカギになるといわれています。

■認知症とプラズマローゲン

 アルツハイマー病の発症機序として、アミロイドβというタンパク質が蓄積凝集し神経細胞のアポートシスと認知障害を引き起こすという説が有力となっています。
東北大学大学院農学研究科の宮澤陽夫教授によるアルツハイマーラットやマウスによる実験では、ホヤ由来プラズマローゲンの経口摂取により、空間認知力低下が有意に抑制されるという結果が、長期記憶と短期記憶の両方で観察されています。また、この効果はホヤ由来プラズマローゲンに多く含まれているDHA含有プラズマローゲンで顕著となっており、血漿と赤血球膜のDHA含有プラズマローゲン濃度は、非投与ラットより高値に保たれていました。
このように、アミロイドβの分解を促進し、アミロイドβの凝集反応を抑制する作用が明らかになっていることから、ホヤ由来プラズマローゲンの予防に役立つと考えられています。